固定電話にかけたら、なぜかずっと「話し中」の音が流れてしまうことってありませんか?
「もしかしてトラブル?」と不安になる方も多いと思います。特に、何度かけ直しても同じ状況が続くと、故障なのか相手の状況なのか判断できず、心配になることもありますよね。
でも、実はちょっとした原因で簡単に解決できるケースもあるんです。受話器の置き方や配線の状態など、普段あまり気にしていない部分が原因になっていることも少なくありません。
ここでは、固定電話がずっと話し中になる原因と、状況ごとの対処法をわかりやすく解説していきます。さらに、自宅と相手側それぞれで想定されるケースや、すぐに試せるセルフチェックのポイントについても紹介します。
固定電話がずっと話し中…よくある5つの原因とは?
誰かが本当に長電話をしている可能性
シンプルですが、まず考えられるのは「本当に通話中」というパターンです。
特に高齢の方や親しい人と長く話している場合、30分以上つながらないことも珍しくありません。
また、一人暮らしの高齢者などは、電話中に受話器をきちんと戻し忘れて長時間通話状態が続いてしまうこともあります。
最近では、詐欺まがいの勧誘電話に長時間対応してしまっていた…というケースも報告されています。
そのため、「ただ話しているだけでしょ」と決めつけず、相手の安否確認も含めて柔らかく他の手段で連絡してみるのも安心につながります。
受話器が外れていて「オフフック状態」になっている
受話器がきちんと置かれていないと、自動的に話し中になります。
家族がうっかり外したまま放置しているケースも多いです。
お掃除中に動かしてしまったり、小さなお子さんがいたずらで触ってしまったりすることもあるので、周囲の状況も確認してみましょう。
電話機のボタンが押されたままになっているケース
固定電話のボタンが押しっぱなしになっていると、通話がつながっているように見えて話し中が続きます。
とくにダイヤルボタンがやわらかいタイプの電話機では、カバンや書類などが乗って気づかないうちにボタンが押されていることも。
こうした物理的な原因は、見逃しがちなので要チェックです。
回線や電話機本体の不具合が起きている
内部の不具合や設定ミスで、受話器を置いても「話し中」のままになることもあります。
雷や電源トラブルのあとなどに、まれに設定がリセットされて正常に戻らないこともあるため、気になるときは一度コンセントを抜いて再起動するのもおすすめです。
配線やモジュラージャックの接触不良による場合
コードの抜けかけやホコリの影響で、誤作動していることもあります。
特に電話線の接続部やモジュラージャックがゆるんでいると、正常に信号が送受信できず、話し中のような状態になることも。
定期的に接続部分の差し込みやホコリのチェックをしておくと、こうしたトラブルを予防できます。
自宅の固定電話が話し中になったときのセルフチェックリスト
受話器・配線・ボタンを確認する
受話器が正しく戻っているか、ボタンが押されたままになっていないかをチェックしましょう。
受話器がぐらついていないか、コードが抜けかけていないかも合わせて確認すると安心です。
固定電話の機種によっては、受話器を強めに押し込まないと認識されないタイプもあります。
少し力を入れて置き直してみるだけで、話し中が解消されることもあるので、丁寧に確認してみてください。
停電や工事の有無を調べる
地域で停電や回線工事が行われていないか確認することも大切です。
電柱や近隣の通信ボックスで作業している人を見かけた場合は、工事による一時的な通話制限の可能性もあります。
また、電力供給の乱れや一部停電でも、電話機が正常に動作しないことがあるため、ブレーカーや家電の動作もチェックしておくとよいでしょう。
別の電話機でも試してみる
もし家に複数の電話機がある場合、別の機器で同じ現象が起きるかを試すと原因がわかりやすくなります。
別の電話機では問題なく通話できる場合、最初の電話機本体に何らかのトラブルがあると考えられます。
また、複数の電話が同じ回線につながっている家庭では、一方の機器が誤作動していることで他の電話機も影響を受けることがあるため、すべての機器を順番に確認していくとトラブルの切り分けがしやすくなります。
相手の固定電話が話し中のときに考えられる状況
高齢の家族が受話器を外したまま忘れている
年配の方だと、受話器を外したまま気づかずに数時間過ぎてしまうことがあります。
特に一人暮らしのご年配の方や、耳が遠くなってきた方などは、着信音にも気づきにくく、受話器を戻したつもりでもしっかりと戻っていないことがあります。
また、電話を使ったあとに「ちゃんと切ったかどうか」が不安で何度も操作を繰り返し、その結果、話し中の状態が継続してしまうこともあります。
長時間つながらない場合には、必要に応じて近くに住むご家族やご近所さんに様子を見てもらうことも大切です。
電話機の誤作動や故障で話し中が続くケース
古い電話機だと内部の接触不良で「話し中」が続くこともあります。
湿気や経年劣化、コードの断線などが原因で、受話器が置かれていても通話状態が解除されない場合があります。
特に長年使用している電話機は、外観に問題がなくても内部でトラブルが起きているケースもあるため、買い替えの検討も視野に入れると安心です。
FAXや留守番電話との兼用で誤作動している場合
FAX機能がついた電話だと、通信状態が誤作動して話し中になるケースもあります。
とくに受信待機中や、メモリの不具合でエラー状態に陥っていると、外からの着信を拒否してしまうことがあります。
また、留守番電話設定がうまく作動しておらず、内部で録音が途中で止まってフリーズ状態になっている場合も、話し中と誤認されることがあります。
一度電源をオフにして再起動することで正常に戻ることもあるため、まずは機器の説明書を参考にリセット操作を試してみてください。
固定電話がつながらないときの対処法まとめ
まずは時間を置いてかけ直す
相手が通話中の可能性もあるので、少し待ってから再チャレンジしましょう。
数分~15分ほど時間をあけて再度かけてみると、通話が終わってつながることがあります。
また、タイミングによっては他の着信が続いていることもあるため、少し間隔を空けて複数回試してみるのがポイントです。
携帯電話やメールなど他の手段で連絡する
緊急の場合はスマホやメール、LINEなど別の方法で連絡を取るのがおすすめです。
スマートフォンを持っている方なら、LINE通話やビデオ通話も選択肢に入りますし、メールなら相手が気づいたタイミングで返信してくれることもあります。
電話に出られない理由がある場合でも、他の手段で連絡すれば安心できるケースも多いです。
緊急時は近隣や親族に確認してもらう
心配なときは、近くに住む家族や知人に「電話がつながらない」と伝えて様子を見てもらうのも安心です。
特に高齢の方が一人暮らしをしている場合などは、安否確認も兼ねて訪問してもらうとより安全です。
あらかじめ、緊急時に頼れる人を決めておくと、いざという時に慌てずに対応できます。
自宅電話なら回線事業者(NTTなど)に障害確認を依頼
自宅の固定電話でトラブルが続く場合は、契約している通信会社に問い合わせましょう。
回線に障害が発生している場合は、公式サイトや自動音声案内などで状況を確認できます。
問い合わせる際は、契約者名義や電話番号、設置住所などを手元に用意しておくとスムーズです。
電話機の再起動やリセットを試す
コンセントを抜き差しして電源を入れ直すと、不具合が解消することもあります。
一度電源コードを抜いて数分置いてから差し直すと、内部の設定がリフレッシュされることがあります。
説明書が手元にある場合は、機種ごとのリセット方法もチェックしてみましょう。
専門業者に相談すべきタイミングとは?
電話機の寿命や買い替え時期のサイン
通話が途切れる、話し中が頻発するようなら寿命の可能性があります。
また、ボタンの反応が鈍くなったり、着信音が鳴らなかったりといった細かな不具合が続くようであれば、内部の電子部品が劣化しているかもしれません。
見た目に変化がなくても、長年使っている電話機は徐々に性能が落ちてきます。
5年以上経過している場合は、不具合が起きる前に買い替えを検討すると安心です。
回線業者に問い合わせるべきケース
自宅だけでなく地域全体で同じ現象がある場合は、回線側のトラブルかもしれません。
ご近所でも「電話がつながらない」「話し中が続いている」という声があれば、通信会社側の障害の可能性が高いです。
公式サイトの障害情報や、自動応答の案内サービスで確認できることもあります。
時間を置いても改善しない場合は、直接オペレーターに相談するのもよいでしょう。
修理・交換にかかる費用の目安
簡単な部品交換なら数千円、機器の買い替えなら1万円前後が目安です。
修理対応が可能な電話機であれば、メーカーや家電量販店を通じて修理に出すこともできます。
ただし、古い機種の場合は部品がないこともあり、その場合は買い替えがスムーズです。
最近では安価でも高機能な電話機が増えているので、トラブルが頻発するようなら無理に修理せず、新しい機種への乗り換えも検討してみてください。
固定電話のトラブルを防ぐための予防策
定期的な掃除と受話器スタンドの確認
受話器置き場にホコリがたまると接触不良の原因になるので、掃除を心がけましょう。
特に受話器が置かれる部分や、コードの差込口などは埃が溜まりやすく、通話不良や話し中の誤作動につながることもあります。
掃除の際は柔らかい布や綿棒を使って優しく拭き取るようにし、アルコールなどの液体は使わないよう注意してください。
日常的な掃除のついでに確認する習慣をつけておくと、思わぬトラブルを未然に防げます。
配線やジャックの点検を習慣化する
月に一度でもコードやジャックを確認しておくと安心です。
配線がねじれていたり、家具に踏まれて潰れていたりすると信号が正常に送れず、話し中になってしまうこともあります。
ジャックの差し込み口にはホコリが入りやすいので、乾いた布で優しくふき取りながら、しっかり差し込まれているか確認してみましょう。
複数の電話機がある場合は、すべての接続状態をチェックしておくのが理想的です。
IP電話・光電話の利用時に注意すべきこと
インターネット回線を利用する電話は、ルーターや機器の不具合でも話し中になるので定期的なチェックをしましょう。
たとえば、回線速度の低下やルーターの再起動忘れなどが原因で、通話が途中で切れたり話し中表示が続く場合があります。
モデムやONUなどのネットワーク機器のランプ表示を確認したり、数ヶ月に一度は電源を切って再起動することで、安定性が保たれます。
さらに、ソフトウェアの自動アップデートによって動作が一時的に不安定になることもあるため、日ごろから使用環境を確認しておくと安心です。
【まとめ】固定電話が話し中でも焦らず原因を切り分けよう
固定電話がずっと話し中のときは、必ずしも大きなトラブルとは限りません。
「自宅なのか相手側なのか」を切り分けて考え、順番にチェックしていけば安心です。
いざというときは、他の手段で連絡をとったり、専門業者に相談したりすれば解決に近づけます。